ブランドと商品

Webが誰でも使える時代になって、企業とユーザとのコミュニケーションの形態は大きく変化した。


広告代理店やマスコミの力を使わなくても、企業はユーザにダイレクトに、しかも安価にニュースを伝えることができる。


しかしその一方で、ブログや自社メディアからの情報発信は、スピードと引き換えにイメージのコントロールというものを不能にした。


ユーザはその会社の経営者の"人格"を直接的に知ることになり、人格や言動への評価が会社と製品への評価に積極的に一致するようになった。



これは例えば有名な映画監督の作品と似たようなものである。


映画そのものよりも映画監督が有名になってしまうと、もしくはその逆でもいいが、有名人が映画監督をやってしまうと、映画そのものに全く集中できない。


おそらくそういうときのために、ペンネームというものがある。


洋服店はブランドを顧客セグメントごとに使い分ける。


全く同じ工場、同じデザイナーが作っていたとしても、顧客セグメントが違えばテーマもブランドも違うというわけだ。



ただし、キャラ勝ちじゃないけど、やっぱりどうしてもキャラが立ってしまう人というのは、居る。


それと現実のビジネスとは、できるだけ遠ざけた方が良い。


リテラシーの高い人はそれを読み取ってしまうし、読み取られてしまうと、製品本来の勝負ではなくなってしまうのだ。


製品が投げ銭のようになってしまってはいけない。



人格というブランド