複数の問題に対する取り組み方

リーダの仕事


リーダーたる人間は、全く別々に発生した、一見別物のように見えるトラブルや問題の本質を見抜き、それが発生している本当の原因を取り除く使命を持っています。


学生にありがちなこと


出された問題をテストだと思ってしまう。だからテストとして処理する。
テストとして処理するとき、解けない設問に思考時間を掛けるのは無駄です。
だから、難しそうな問題、答えの出なそうな問題は飛ばしてしまう。


実際の世の中の仕事というのは、そうではありません。
法律を盾にほぼ無尽蔵に税金を徴収できる公務員ならいざ知らず、ビジネスの現場では、問題を先送りしても、リスクは飛躍的に高まるだけです。


リーダと学生の違い


そして、最終的に及第点を採れば良いテストと異なり、リーダー、責任者たる人は先送りした問題にも全て答え、責任を持たなければなりません。
答えを出さなくても合格できるテストとは、そこが違うのです。


リーダの問題の取り組み方


個別の問題の解決など最初から諦めてしまいます。
複数の設問があったら、まずそのなかでもっとも効果的な問題を見つけ出します。
それが最も難しい問題であったとしても、最も効果的な問題なら、それを解決しようと考えます。つまり、他の問題を無視して、その問題に最も長い時間を掛けるのです。
こうすると、全ての問題を解決することができないのは当然ですが、最も効果的な結果を引き出すことができます。


まとめ


ビジネス上で発生する問題の場合、たいてい重要なのは、発生した問題を解決することよりも、(諦めることも含めた)解決策について周囲に納得してもらうことです。
そのための説明、プレゼンテーションがうまくないと、誰も説得することができません。
自分がどのようにしてその結論に至ったか、そのプロセスが解るようになっていさえすればいいのです。


たくさんある問題のなかから、自分がどれが最も重要な問題だと考え、それを解決するために複数の方法があるなかで、なぜその方法を選択しようと思ったのか、そのプロセスが解れば、少なくとも状況は変化します。


要領よく問題解決をするための方法論